どんぐりの家 (住み継ぐ)
「どんぐりの家2009」は、本当に必要なものだけでつくる、住み継ぐ家.
建て主と設計者と職人たちが、ともに力を合わせてつくる家です.
建て主ご家族の心地よい住まいづくりを実現し、家をつくった世代と、その子どもたちの世代にも、さらに愛される家づくりを考えています.

現在の日本の住居の平均寿命が30年に満たないといわれています.
日本が焦土になった戦後の住宅事情と、高度成長経済によるめまぐるしい環境変化が、住まいづくりに影を落としているのです.
わたしたちは、和を重んじ、生活の中の美意識を磨いてきた、我が国のよき部分を思いながら、わたしたちの家づくりを考えていきます.

二百年住宅:掛声だけの意味不明な政策よりも、少なくとも次の世代につなげる家がいい.
長期優良住宅:劣悪ではない程度の住宅.どうしたら永く快適に使えるのか考えたい.
デザイナーズハウス:ブティックで売ってるようなヤツ.建築家が商品化されています.
健康住宅:建材の見本市のような住宅.普通の材料と工法で健康な家はつくれます.
Eco住宅:屋根には草が生えたり、太陽光発電パネル、エコ・・、エコ・・
(関係ないけど、プリウスは大嫌いだ.エンジンとガソリンタンクとモーターとでかいバッテリーを積んで、細いタイヤに腰高で、オシャベリな車なんかいらない.) 

たくさんの商品と情報が溢れる中で、わたしたちにとって本当に必要なものだけで、住宅をつくっていきたい.

時間をかけたコミュニケーションの中から本当に必要なものが見えてくる.
建て主の住まいに対する夢や、デザインのアイデアから可能性がひろがる.
現時点だけでなく、10年先や20年先を考えるだけで、住まいに対する要望がかわる.

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杉や檜は50年から60年で、住宅の構造材として利用できるほどに育ちます.
2世代が住み継げる木造の家づくりのサイクルは、ちょうど森の木が更新するサイクル.
その間、周辺環境も含めて、充分に居心地のよい住まいでなければなりません.

そのために、「どんぐりの家」は日本の独特の風土の中で、経年変化に耐える姿をしていなければなりません.
多雨の気候に対して屋根、湿気に対して通気と通風、地震と台風に対して適正な構造が必要です.

さらに、変化する要望に応えられる単純な構成になっていることが重要になります.
単純な構成の家は、構造がしっかりしていること、保守がしやすいこと、設備の更新が容易なことにつながります.

                                   続く
by yoshiaki_works | 2009-10-27 17:31 | 建築


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