茂木謙悟さん
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茂木象さんにお願いして、綜合建築設計研究所の茂木謙悟さんに、建築について語っていただきました.
浄水通りのわかば幼稚園の木造のホールや図書室は茂木さんの設計になるものです.
ホールには木製のシェル構造の小さな屋根が乗っています.その木躯体はよかトピア博覧会場に使われた部材の転用で、比較的大きな部材を使って、大きな開口をとった明るい多目的ホールです.
図書室は全て杉材で構成されています.

わかば幼稚園の他にも、七山小学校などたくさんの建築作品を紹介していただきました.
私も大好きだった七山小学校がもう見れないのは大変残念なことです.若い人たちにぜひ体験してほしかった建築のひとつです.
お話の中で驚いたのは、ゴミ処理場の寿命が15〜16年程度で、プラントの寿命に合わせて、建築がスクラップアンドビルドされたということでした.

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印象に残った茂木さんの言葉をいくつか、

「昔は人件費は安くて、材料費が高かったので、小さな断面で大きな平面を覆うことのできるシェル構造は合理的だったんです.」

「木造でもシェルができます.ふたつの交差する直線部材の間を直線の木材で結ぶ.大工は簡単に造りますよ.」

「木材は塗装しないほうがよいですね.室内の木は年月を経て飴色になるし、外部の木は灰色になっていく.新築の時にはシラタやアカタで斑があったものもだんだんと調子が揃っていく.それがいいですね.」

「住宅を設計するときは真壁にしたほうがいいです.木のこともありますが、最近の建て主は私たち以上に情報をたくさんもっていてかなわんときがあります.真壁にすればそんな情報はあまりないし、こっちのもんです.」

「今の建て主はひび割れに敏感すぎですね.だから、住宅がみんな包装された感じになって、ひび割れがわからないようになっている.サイディングの目地のひび割れまでクレームになってます.自然に入るひびもいいもんですよ.」
(茂木さん自邸は内装が荒土壁中塗り仕上げのまま、竹小舞下地の壁は福岡地震にも健全でした.)

「保育園の設計にも、ステンドガラスを採用してみてください.色のついた光が部屋の中を動き回って、一日の刻の移り変わりを教えてくれます.空間の中に時間を意識できるとよいと思うのです.色ガラスは本物がいいです.」

翌日の日曜日、わかば幼稚園によってみると、ホールから出てこられる茂木さんにお会いした.
「日曜日はいつも来てるんですよ.」笑いながら、飄々と去っていかれた.
by yoshiaki_works | 2012-10-22 11:28 | 建築 | Comments(0)


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