大浦天主堂(日本二十六聖殉教者天主堂)
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大浦天主堂は西九州に残る数多くの教会建築の中でも最も洗練されて美しい建物です。
国宝です。
尖頭アーチをモチーフにするゴシック様式を採用して、神父の指導の下に天草の大工が腕を振るったと聞いています。
港を見下ろして階段の上に建つファサードは、繊細な一本の鐘楼を抱いて、見事なプロポーションです。
小さいながらも内部は身廊と両側廊を持つ本格的な平面形です。
天井は木製のリブで軽やかにアーチを形成して、天井面は竹小舞に漆喰仕上げだったと記憶しています。「こうもり天井」と呼ばれています。

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外海や五島列島に残る教会群は、この大浦天主堂ほど洗練された建物ではありません。
ずっと小さかったり、単純だったり、土臭いディテールだったりします。
しかし、それらの天主堂達には生活感のある独特な魅力があります。

西九州に残る教会群を世界遺産に登録する活動も活発で、上五島に多く残る教会建築をめぐる船とバスのツアーも企画されているようです。
機会があったら訪ねてみてください。

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こうして港を見下ろす大浦天主堂を改めてみると、長崎の街の風景がずいぶん変わったことに気づかされます。
天主堂の周辺にホテルなどの多くの建物が増えています。
港も出島の辺りは大きく埋め立てられて、県立美術館とAIGが公園の中に建っています。
大波止は現代建築がひしめいています。
そして長崎の街にも高層建築が目立つようになりました。

正面の丘の麓、西坂26聖人殉教の地を見つめる天主堂の鐘楼が小さく見えます。
by yoshiaki_works | 2008-09-25 11:37 | 建築 | Comments(0)


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