私が6歳のときに、家族は五島を出て長崎に引っ越しました.
島の新築の家に比べると古くて粗末な長屋は、
長崎駅の向かいの坂を上がったところにあって、
風呂は坂の下の公衆浴場に階段を下りて通いました.
原爆がまちを焼き払ってから10年ほど経ってからのことです.
その長屋があったと思われるあたりから、26聖人記念館が見えています.
長崎の教会建築の多くを手がけた棟梁建築家鉄川与助の孫娘が
私の中学校の同級生で、鎌倉に住む彼女にメールで誘われて、
26聖人記念館で行われた「長崎の教会建築群を世界遺産に」の会に
出席させていただきました.
武基雄の旧原爆資料館と旧長崎水族館、吉坂隆正の海星高校、
ヴォーリスの活水女学院、白井晟一の親和銀行大波止支店など、
戦後の名建築が長崎には多くあります.
今井兼治の26聖人記念館は久しぶりに訪ねました.
それはそれはすばらしい建築です.
サイトプランからディテールまで心のこもった建築を堪能しました.